「暴露チャンネルで明かされる衝撃の真相、あなたは耐えられる?」
そんなキャッチコピーがぴったりの映画『#真相をお話しします』が、2025年4月25日に全国公開されます。
SNSや現代社会の闇をテーマにした原作小説を基にしたこの映画は、心理的な緊張感と予測不能などんでん返しが満載です。
この記事では、これから映画を観る方へ向けて、その魅力を深掘りしてご紹介します。

1.原作の魅力
『#真相をお話しします』は、現代社会への鋭い洞察力と予測不能などんでん返しが魅力的な作品です。それぞれ独立した短編ながらも、全体として統一感があります。また、結城真一郎という新時代ミステリー作家による緻密な構成力も見逃せません。
1-1.結城真一郎という作家の才能
原作者・結城真一郎は1991年生まれ、神奈川県出身。東京大学法学部卒業という異色の経歴を持つミステリー作家です。彼は2018年に『名もなき星の哀歌』でデビューし、その後も数々の賞を受賞しています。
・受賞歴
特に注目すべきは、本作に収録された短編「#拡散希望」で第74回日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞したことです。この作品は平成生まれとして初めて同賞を受賞した快挙となりました。
・緻密な構成力
結城氏は日常生活に潜む違和感や歪みを拾い上げ、それをミステリーとして昇華する天才的な構成力で知られています。彼の作品は、一度読み始めたら最後まで目が離せない吸引力があります。
・幅広いテーマ性
家庭問題から恋愛模様まで、多岐にわたるテーマを扱うことで、多様な読者層から支持されています。そのため、本作も若年層から中高年層まで幅広いファン層を獲得しました。
1-2.現代社会を映し出すテーマ性
『#真相をお話しします』は、SNSや家庭、社会の中に潜む問題を鋭く描き出しています。たとえば以下のようなテーマが取り上げられています。
・「SNSの危険性」
短編「#拡散希望」では、小学生たちがYouTuberを目指す中で起こる事件を通じて、SNSが引き起こす人間関係の崩壊や危険性が描かれます。島という閉鎖的な環境で展開される物語は、現代社会の縮図ともいえる内容です。
・「家庭と社会の歪み」
「パンドラ」では、不妊治療を経て子どもを授かった夫婦が、精子提供者の娘と名乗る人物から接触されるというストーリーが展開されます。この物語は、家族の絆や倫理観に問いを投げかけます。
・「恋愛と裏切り」
「三角奸計」では、リモート飲み会をきっかけに浮かび上がる三角関係と裏切りが描かれます。現代的な恋愛模様に潜む闇を巧みに表現しています。
これらのテーマは、読者自身の日常にも通じる部分が多く、「自分だったらどうするだろう?」と考えさせられる内容です。
1-3. 魅力的などんでん返し
結城真一郎作品の最大の特徴は、物語終盤で明かされる衝撃的などんでん返しです。各短編は一見すると日常的な出来事から始まりますが、その裏には常に恐ろしい秘密や意外な真実が隠されています。
・「ヤリモク」
中年男性がマッチングアプリで出会った女性との関係から始まる物語ですが、最後には予想外の展開が待っています。この短編では、人間関係に潜む危険性と自己中心的な欲望が浮き彫りになります。
・「惨者面談」
家庭教師として働く大学生が、とある家族の異変に気付くというストーリー。日常生活に潜む違和感が徐々に明らかになり、最終的には読者を震え上がらせる結末へと導きます。
これらのどんでん返しは、「まさかそんなことになるなんて!」と思わず声を上げてしまうほど巧妙で、読後感も強烈です。
2.映画『#真相をお話しします』の基本情報
映画版では原作のオムニバス形式とは異なり、一つのストーリーとして再構築されています。監督・豊島圭介が手掛ける本作では、生配信暴露チャンネル「#真相をお話しします」を舞台に、人々が隠してきた衝撃的な秘密が次々と暴露されます。原作ファンも楽しめるよう、新たな展開やキャラクター設定が追加されている点にも注目です。
2-1.あらすじ
生配信暴露チャンネル「#真相をお話しします」を舞台にした本作は、警備員の鈴木(大森元貴)と桐山(菊池風磨)が、匿名で視聴者から「投げ銫」を得るため、自らの秘密を暴露していく物語。ある夜、彼らは警備室で偶然このチャンネルを発見し、金銭欲から自らも「話し手」として参加。しかし、暴露が進むにつれ、過去に隠した事件の真相や人間関係の闇が次々と明らかになり、予期せぬ殺人事件へと発展する。生配信のリアルタイム性と閉鎖空間の緊張感が交錯する中、真実を語る行為そのものが新たな罪を生む皮肉な構図が描かれる。
2-2.スタッフ情報
監督 | 豊島圭介 |
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脚本 | 杉原憲明 |
原作 | 結城真一郎 |
企画 | 平野隆 |
プロデュース | 平野隆 |
エグゼクティブプロデューサ | 大脇拓郎 |
音楽 | 江崎文武 |
主題歌 | Mrs. GREEN APPLE 「天国」 |
監督:豊島圭介
『怪談新耳袋』シリーズや『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』など、ホラーからヒューマンドラマまで色んなジャンルで活躍してきた監督です。特に人間心理やスリリングな展開で人間の二面性を描くのに定評があります。本作でもその手腕が期待されています。
脚本:杉原憲明
社会問題や心理描写に定評のある脚本家です。過去には『望郷』や『ヒノマルソウル』の社会派ドラマから『貞子』や『禁じられた遊び』などのホラーまで多様なジャンルを巧みに描いてきました。本作でも「SNS」「暴露」というテーマを通じて、人間関係の脆さや葛藤を鮮明に描いています。
2-3.主題歌
主題歌にはMrs. GREEN APPLEの大森元貴による楽曲が採用されています。彼自身も本作で俳優として出演しており、音楽と演技の両面から作品世界を彩っています。「天国」は、映画のテーマや物語に深く関連しており、そのメロディと歌詞が観客の心に残ること間違いなしです。
3.映画『#真相をお話しします』の見どころ
映画『#真相をお話しします』は、原作小説の世界観を踏襲しつつも、独自のオリジナルストーリーへと再構築されています。
3-1.原作小説と映画の違い
ストーリー構成に大きな違いがあります。
【原作】5つの短編からなるオムニバス形式で、「ヤリモク」「惨者面談」「パンドラ」など現代社会の問題をテーマにした独立した物語。
【映画】生配信暴露チャンネル「#真相をお話しします」を舞台に、警備員の鈴木(大森元貴)と桐山(菊池風磨)が秘密を暴露していく一本のストーリーとして再構築。
映画版は原作のエッセンスを活かしながらも、新しいストーリーとキャラクター設定で再構築されています。原作ファンも初めて触れる人も楽しめる内容です。
3-2.ストーリーの魅力
生配信暴露チャンネル「#真相をお話しします」が舞台となり、選ばれたスピーカーたちが衝撃的な秘密を暴露することで観衆から投げ銭を得るという斬新な設定。秘密が明かされるたびに物語は予測不能な展開へ進みます。
リアルタイムで進行する生配信の緊張感と、閉鎖空間での心理戦が観客を引き込みます。さらに、暴露が進むにつれて明らかになる人間関係の闇や、真実を語ることの代償が描かれ、観る者に「真実とは何か」を問いかけます。予測不能な展開と衝撃的な結末が見どころです。
3-3.演出・映像美×音楽・演技の融合
警備室という閉鎖空間で展開される生配信の緊張感は、豊島圭介監督の巧みな演出で最大限に引き出されています。暗い照明と不安定なカメラワークが不穏な空気を醸成し、観客をリアルタイム配信の「共犯者」に仕立て上げます。音楽は江崎文武が担当し、電子音と生楽器を織り交ぜたサウンドが心理的プレッシャーを増幅。主演の大森元貴(Mrs. GREEN APPLE)は主題歌も手掛け、役と楽曲の両面で物語を支え、菊池風磨は複雑な内面を繊細な表情で表現。映像と音と演技が三位一体となり、SNS時代の「真実の暴走」を圧倒的臨場感で描き切ります。
4.キャストと登場人物の紹介
4-1.主要キャスト
鈴木 …大森元貴(Mrs. GREEN APPLE)
生配信チャンネルで重要な役割を果たす人物として出演。俳優としては初挑戦ですが、その自然体かつ繊細な演技力には注目が集まっています。
桐山 …菊池風磨(timelesz)
警備員の桐山。複雑な秘密を抱えるキャラクターとして登場。そのミステリアスさと内面性豊かな演技力が物語全体に深みを与えています。
4-2.その他の豪華キャスト陣
ヨガ教室経営者 …中条あやみ
人気ヨガ教室の経営者。一見すると物腰優しげだが…。
チャンネル管理人 …岡山天音
「#真相をお話しします」という生配信チャンネルを運営している。
女子大生役 …福本莉子
桐山の友人 …伊藤健太郎
桐山の親友 …栁俊太郎さん
桐山の知人 …齊藤京子
OL視聴者 …田中美久
サラリーマン視聴者 …綱啓永
主婦の視聴者 …桜井ユキ
タトゥーの男 …原嘉孝
美容室経営者 …伊藤英明
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多彩な俳優陣が出演。それぞれ異なる秘密や葛藤を抱えた人物として物語に厚みを加えています。
5.ロケ地紹介
映画『#真相をお話しします』は、主にスタジオ撮影と一部ロケーション撮影で制作されました。撮影は2024年8月頃に撮影されたようです。
5-1. 茨城県日立市「小貝ヶ浜緑地」
鈴木(大森元貴)と桐山(菊池風磨)が海が見える崖で話す重要なシーンの撮影地。

この場所は、広大な芝生と美しい海岸線が魅力のロケーション。
□〒319-1411 茨城県日立市川尻町2丁目4
5-2. 撮影スタジオ「東映東京撮影所」
物語の中心となる「警備室」のシーンは、緻密に作り込まれたスタジオセットで撮影。

閉鎖空間で繰り広げられる緊張感あふれるやり取りが展開される場所。
□〒178-0063 東京都練馬区東大泉2丁目34−5
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多くのシーンはスタジオ撮影と思われます。警備室という閉鎖空間で物語が進むため、大規模ロケよりもセット撮影中心となっている可能性があります。また、生配信シーンでは実際にSNS風インターフェースなども取り入れられており、視覚的にも楽しめます。
6.まとめ:映画『#真相をお話しします』のポイント
【3つのポイント】
1.「暴露文化」を描く衝撃のストーリー
生配信チャンネルを舞台に、警備員が秘密を暴露する過程で殺人事件に巻き込まれる心理サスペンス。SNS時代の「真実の暴走」をリアルに描く。
2.豪華キャスト陣の熱演
大森元貴(初主演×主題歌)と菊池風磨のW主演を中心に、中条あやみ・伊藤英明ら13名が「秘密」を抱えた役柄を熱演。
3.原作ファンも納得の再構築
オムニバス形式の原作を「暴露チャンネル」という現代的な装置で一本化。映像ならではの緊張感と新たなどんでん返しを追加。
『#真相をお話しします』は、結城真一郎の日本推理作家協会賞受賞作を基にした社会派エンタメ。警備員の鈴木(大森元貴)と桐山(菊池風磨)が、匿名生配信で秘密を暴露するうちに殺人事件へ発展する物語。
監督は豊島圭介、脚本は杉原憲明が担当し、閉鎖空間での心理戦を不安定なカメラワークと電子音サウンドで表現。
原作の「SNSの危険性」「家庭の闇」といったテーマを踏襲しつつ、完全オリジナルストーリーとして再構築。Mrs. GREEN APPLEの主題歌「天国」が物語に深みを加える。
茨城・小貝ヶ浜緑地でのロケシーンや、豪華キャストの人間模様も見逃せない。