『近畿地方のある場所について』は、2023年にカクヨムで話題を呼び、発行部数70万部を突破した背筋氏のベストセラー小説を、『貞子VS伽椰子』『サユリ』の白石晃士監督が映画化したホラー・モキュメンタリー作品です。
菅野美穂×赤楚衛二をはじめとする実力派キャストが手掛ける戦慄のミステリーが、あなたの心に新たな”恐怖”を刻みます。
『近畿地方のある場所について』を観るあなたに、物語の深みと見どころを徹底ガイド。この記事を読めば、映画のすべてを楽しめること間違いなし！
1. 原作・企画の魅力
1-1. ベストセラー小説からの映画化
『近畿地方のある場所について』は、2023年にカクヨムで連載が開始され、瞬く間に話題となったホラー小説が原作です。発行部数70万部を突破し、「2024年版第1位」を獲得するなど、圧倒的な支持を集めました。
「新たな形のホラー・モキュメンタリー」として多くの読者に衝撃を与え、日本中を恐怖の渦に巻き込んだ話題作の映画化として、多くのファンが待ち望んでいた作品です。
1-2. カクヨム発の大ヒット作品
原点はKADOKAWAが運営する小説投稿サイト「カクヨム」で発表された背筋氏の処女作です。2,300万PVという驚異的な数字を記録し、読者からは「続きが気になって眠れない」「こんなに怖い小説は初めて」といった熱狂的な反響が寄せられました。
投稿サイト発の作品としては異例の書籍化スピードで、まさにネット世代から大人まで幅広い層に支持されました。
1-3. 原作の評価と期待
原作は国内だけでなく海外でも注目を集め、「新感覚ホラーの傑作」として各方面から高く評価されています。読者からは「リアリティある恐怖と背筋氏の巧妙な構成力が素晴らしい」と絶賛されました。
映画化を求める声が多く上がり、今回の製作に至りました。
2. 映画『近畿地方のある場所について』の基本情報
2-1. あらすじ
2025年、ライターの背筋は、友人でオカルト雑誌の編集者が行方不明になった事件を調べていた。手がかりを求めて情報収集を続ける中、「近畿地方のある場所」にまつわる奇妙な怪談や目撃証言が次々と浮かび上がってくる。
編集部員・小沢悠生（赤楚衛二）と女性記者・瀬野千紘（菅野美穂）は、失踪した編集者の足跡を辿りながら真相に迫ろうとする。しかし調査が進むにつれ、ネットの匿名掲示板への不可解な書き込み、読者からの異様な手紙、関係者への不審なインタビュー記録など、現実とは思えない出来事が次々と襲いかかる。
果たして「近畿地方のある場所」とは一体どこなのか？失踪した編集者に何が起こったのか？調査を続ける彼らを待ち受ける戦慄の真実とは——。
2-2.制作スタッフ
| 監督・脚本 | 白石晃士 |
|---|---|
| 原作・脚本協力 | 背筋 |
| 脚本 | 大石哲也 |
| 製作 | 桑原勇蔵/山田邦雄/松本拓也/遠藤徹哉/弓矢政法/高橋紀行/加藤幸二郎/冨田賢太郎/野村英章/五十嵐淳之/桑原佳子 |
| 製作統括 | 佐藤貴博 |
| エグゼクティブプロデューサ | 飯沼伸之 |
| 企画 | 櫛山慶 |
| プロデューサー | 櫛山慶/伊藤裕史 |
| 撮影 | 高木風太 |
| 音楽 | ゲイリー芦屋/重盛康平 |
| 主題歌 | 椎名林檎「白日のもと」 |
2-3. 監督・白石晃士の経歴と作風
白石晃士監督は、日本ホラー映画界の鬼才として知られる実力派監督です。『貞子VS伽椰子』（2016）、『サユリ』（2019）など数多くのホラー作品を手掛け、POV（主観映像）手法とモキュメンタリー演出の第一人者として評価されています。
『ほんとにあった！呪いのビデオ』シリーズでは、リアルな恐怖演出で多くのファンを獲得。観客が現実と錯覚するほどのリアリティある映像作りを得意とし、「見終わった後も恐怖が続く」作品を数多く生み出しています。
スケールの大きな恐怖シーンと、登場人物たちの心理描写を両立させる演出力に定評があり、観客が感情移入しやすい作品作りを得意としています。
2-4. 楽曲が持つ意味と映画との親和性
本作の主題歌は、椎名林檎が映画のために書き下ろした新曲「白日のもと」です。椎名林檎は本作について「ホラーは私の十八番」とコメントしており、この楽曲への強い思い入れを語っています。
「白日のもと」というタイトルには、明るい昼間に潜む恐怖という本作のテーマが込められており、楽曲は調査を続ける主人公たちの心境に深く寄り添い、真実を知ることの恐ろしさを表現したバラード調に仕上がっています。
3. 映画の見どころ
3-1. ストーリーの魅力
本作の最大の魅力は、「場所ミステリー」という全く新しいジャンルの確立です。従来のホラー映画とは異なり、「近畿地方のある場所」というタイトル自体が最大の謎となっており、観客は最後まで「その場所」が何なのか分からない緊張感の中で物語を追うことになります。
情報が少しずつ明かされるたびに恐怖も増していく構成で、段階的に高まる恐怖体験が最大の特徴です。
本作のキャッチコピーである「私の友人が行方不明になった」は、現実的で身近な設定からスタートする恐怖の入り口として、観客を物語の世界に強く引き込みます。
3-2. 演出や映像美
モキュメンタリー手法による臨場感あふれる映像は、最新の撮影技術を駆使して制作されています。手持ちカメラの不安定な映像や、インタビュー形式の構成により、観客があたかも実際の事件を追っているような感覚に陥ります。
また、美しい関西の風景と、そこに潜む不気味な謎のコントラストが視覚的に印象深い作品となっています。
3-3. モキュメンタリーという新感覚
これまでの日本のホラー映画では本格的に扱われることの少なかったモキュメンタリー（偽ドキュメンタリー）手法を全面的に採用することで、新たな恐怖体験と臨場感を演出しています。
ネットの掲示板、読者からの手紙、インタビュー映像など、現代的なメディアを効果的に使用した演出が、観客にリアルな恐怖を与えます。
4. キャスト紹介（役名と役どころ）
4-1. 主要キャスト
瀬野千紘（菅野美穂） 失踪した編集者の事件を調査する女性記者。知的で洞察力があるが、真相に近づくにつれて精神的な不安を抱えるようになる。菅野美穂の持つ知的さと脆さを併せ持つ魅力が、観客を物語に引き込む重要な役割を果たす。
小沢悠生（赤楚衛二） 失踪したオカルト雑誌編集者と同じ編集部で働く青年。真相を解明しようと奔走するが、調査が進むにつれて恐ろしい事実に直面する。赤楚衛二の等身大で親しみやすい演技が、観客に安心感を与えながらも恐怖を共有させる。
－－－－－
現在公式発表では、W主演の2名と一部サブキャストのみが公開されています。今後追加キャストや役どころの詳細が発表される可能性があります。
本作は複数の未解決事件や怪奇現象を巡る取材・調査を軸に、二人の主人公が“絶対に行ってはならない場所”の謎に迫る異色の“モキュメンタリー・ホラー”であり、キャスト陣のリアルな演技が大きな見どころとなっています。
5. 制作背景・舞台裏
5-1. 原作者・背筋氏の脚本協力
本作では、原作者の背筋氏が脚本協力として制作に参加し、原作の魅力を余すところなく映像化することに貢献しています。これにより、原作ファンも納得の完成度と、映画ならではの新しい恐怖体験の両立を実現しています。
背筋氏は「映画だからこそ表現できる恐怖を追求した」とコメントしており、原作を超えた恐怖体験への期待が高まります。
5-2. 「近畿地方のある場所」の秘密
タイトルにもなっている「近畿地方のある場所」については、物語の核心に関わるため制作側は詳細を明かしていません。しかし、実在の場所を効果的に使用し、観客にとって身近な場所への恐怖を喚起する工夫が随所に施されています。
この「場所の特定」が物語最大の謎となっており、観客は最後まで緊張感を維持しながら鑑賞することになります。
5-3. 関西地方での撮影
本作は実際の関西地方各地でロケ撮影が行われと思われますが、公式には具体的な場所は公表されていません。制作側は実在の地名を明かさずに謎めいた雰囲気を維持し、ファンによる考察や想像の余地を残す演出を意図しています。
主演の菅野美穂は、関西での撮影を振り返り、完成披露イベントで「実際の場所で撮影することで、本当にそこで何かが起こったような感覚になりました。観客の皆さんにもその感覚を味わっていただけると思います」と語っています。
モキュメンタリーのリアリティを追求するため、実際の街並みや建物を効果的に使用した映像が制作されました。
5-4. ロケ地の推測
以下のポイントから舞台モデルやロケ候補地の推測がされています。
作品は近畿地方の怪談や未解決事件をベースにしており、奈良県吉野山、生駒山周辺、和歌山県の熊野地方、兵庫県の生野町などの山間部がイメージされている。
これらは過去にもロケ地として使われた歴史的・風光明媚な山村で、伝統的な日本建築や山あいの集落の風景がポスター背景や作品内でも反映されている。
地元への風評被害を避けるための配慮や、物語の“モキュメンタリー”的演出として「実在しそうで特定できない」曖昧さを残す戦略が取られている。
奈良・和歌山（熊野）、兵庫などの近畿山間部がロケ地・モデルとして推測されている一方、ミステリー性を保つために詳細は伏せられている状況です。
6. テーマ・メッセージ性
6-1. 現代社会への警鐘
本作の重要なテーマの一つが、情報化社会の危険性です。ネット上に溢れる情報の中に潜む恐怖、そして何が真実で何が虚偽なのか分からなくなる現代への警鐘が込められています。
6-2. 情報化社会の闇
SNS、匿名掲示板、オンライン記事など、現代人に身近なメディアを通じて恐怖が拡散していく様子を描くことで、デジタル時代特有の恐怖を表現しています。
6-3. 現実と虚構の境界
モキュメンタリーという手法を通じて、観客自身が「これは本当に起こった事なのか、それともフィクションなのか」という疑問を抱くように構成されており、現実認識の曖昧さという現代的なテーマを扱っています。
7. まとめ：映画『近畿地方のある場所について』を見るべき理由
【この映画を見るべき理由】- 発行部数70万部の大ヒット小説の待望の映画化
- 「場所ミステリー」という全く新しいジャンルの体験
- 菅野美穂×赤楚衛二をはじめとする実力派キャスト陣の熱演
- 白石晃士監督による本格的なモキュメンタリー演出
- タイトルの謎が最後まで分からない緊張感溢れるストーリー
ホラー映画を見たことがない人も、段階的に高まる恐怖構成とリアルな現代設定で無理なく作品世界に入り込めること間違いなし。映画館で、あなた自身の”恐怖への好奇心”を発見してください！
この映画は、ホラー映画の枠を超えた現代社会への鋭い問題提起でありながら、純粋な恐怖エンターテイメントとしても一級品です。
タイトルの謎や恐怖の正体について友達と語り合うのも楽しいはず。革新的な恐怖体験と現実への新たな視点が心に残り、「見てよかった！」という余韻を味わえること間違いなしです。
